「……っていうことがありまして。
結局、まぁーー……半分くらい勘違いだったんですけどね……あむ
その勘違いで切ったはったしたあとがまた大変で……むぐ」
「食べるかしゃべるかどっちかにしてください。はい、おまちどうさま、きつねうどんです」
何杯目かのきつねうどんを運んできた店の看板娘に、フブキは先ほどまでの出来事を聞かせていた。
今まさに、なんやかんやあってオツトメを共同でこなした黒いのと一緒に、行きつけの店で徹夜明け(アフター)の食事(ランチ)を満喫している最中である。
「フブキ姉、なんでいつもきつねうどんなんです?」
「え、だって私キツネだし?こんこん♪」
「ほんとに……?猫じゃなくて?」
「キツネじゃい……!」
「お二人、本当にそのやり取り好きですよね……。
それはそうと、たまにはうちの名物も頼んでくださいよ。
タマゴかけ牛丼、ほんとに美味しいんですよ?
私が毎日、いい卵を、朝市で厳選しまくってるんですから」
「ですって。ミオー、頼んであげたらー?
ていうか、タマゴ、厳選、う、頭がっ……」
「うちは断然、肉がいい、ぼんじり定食……おかわり」
「あ、私もきつねうどんおかわりー!」
「あなた方、一体どんだけたべるんですか?!」